うつ病を理由に結婚を反対されたら?両親とのかかわり方、パートナーとの相談のポイント

「自分がうつ病だと伝えたことで、義両親から結婚やお付き合い自体を反対されている。自分は結婚したいと思っているのに、頭ごなしに否定されてとてもつらい」

「うつ病のパートナーがいることを伝えたことで、実両親から反対されている。自分がどうにか説得して結婚できるようにしたいと思っているが、どのように説得したらいいか分からない」

うつ病であるご本人、うつ病のパートナーがいる人が、このような問題に直面することがあります。

また、「まだ親には結婚したいって伝えてないけど、うちの親は精神疾患への偏見が強そうで不安」と感じている人もおられるでしょう。

周りに祝福されて結婚をしたい、家族と衝突せずに円満に結婚をしたいという感情を抱くのは、うつ病という病気に関係なく、自然なことです。

また、うつ病という事情があったとしても、伝え方や伝える内容を工夫すれば、両親や親族との言い争いを避け、円満に結婚しやすくなる可能性があります。

本記事では、上記のようなお悩みのある人向けに、それぞれの親をはじめとする、周りの人たちの理解を得ながら結婚をするためにできることについて、解説していきます。

ぜひ最後までお読みください。

1. うつ病を理由に親から反対されても、結婚できなくなるわけではありません

まずはじめにお伝えしておきたいのは、2人が誰に結婚を反対されたとしても、2人が結婚できない直接の原因にはならないということです。

日本では、婚姻時、親族の同意は法律上必要ありません。

日本の婚姻届には、双方の保証人の記入欄がありますが、親に結婚を反対された人、親がいない人などは友人等にお願いすることもできるからです。

実際にそのような方法で幸せに暮らしているご夫婦も大勢いらっしゃいます。

両親に反対されたから結婚できない、別れなければならないということはありませんので、2人が「パートナーとしてこれからも一緒にいたい。結婚もしたい。では、そのためにどうしたらいいのか」ということに焦点を当てて解決策を考えていきましょう。

2. うつ病について親にどのくらい話すのかを、2人で事前に相談しましょう

結婚を決めたときに親にあいさつをしに行くということもあるでしょう。

その際、うつ病という病気について必ずしも全部伝える必要はありませんし、それがベストな解決策とは限りません。

うつ病のことを含めて、無理に全てを伝えなくても円満な関係を築けることもあります。

反対に、説得をどんなに頑張っても、両親の性格によっては結婚への理解が得られないこともあります。

両親にうつ病のことを伝える前に、2人で話し合っておくと良いことについて以下でお伝えします。

①両親の性格

結婚の反対に大きく関係するのが親の性格です。

「自分の両親はどんなことでも遠慮なく根ほり葉ほり聞いてきそう」

「うちの親は、家族で秘密は絶対だめよと常々言っている」

といった傾向のある親がいる場合、会話のなかで「何か病気はないの?」などと聞いてくるかもしれません。

こういった場合でももちろん、「特に病気はありません」と答えることもできますが、事実ではないことを話すことに抵抗がある方もいるかもしれません。

逆に、

「2人が幸せならそれ以外は何も気にならないわ」

「2人の人生だし、私たち親は見守るだけ」

といった家族であれば、病気があるかどうかなどをわざわざ聞いてこない可能性が高いと考えられます。

この場合は、うつ病の本人から話をしない限り、病気について開示の必要はないでしょう。

実際に、「聞かれなかったし、答えなくていいかな」と考え、両親へのうつ病の開示をしなかった夫婦で、両親と円満な関係を築いている方もいらっしゃいます。

②両親にどれくらい頼りたいか、どこまで理解してほしいか

おふたりが結婚したあと、妊娠、出産、子育てなど、ライフステージが変わっていくこともあるでしょう。

これらを考えたときに「体調や病気のことを考えると、ふたりだけで生活するのは難しいこともあるかもしれない」などの不安がある場合は、病気や体調についてあらかじめ開示しておくのも有力な選択肢になります。

理解を得られていると、いざというときに親からのサポートを受けやすくなるでしょう。

③結婚して関わっていく中で、病気の症状が困難に繋がりそうな場面はあるか

結婚後、結婚式や親戚との顔合わせをどのように行うか、その後の家族付き合いをどの程度の頻度や方法で行うかは、それぞれのご家庭ごとにさまざまでしょう。

家族で定期的に集まって大人数で食事をしたい、毎週、祖父・父・婚約者でお酒を飲みにいきたいと思っているなど、家族の文化によっては結婚後も頻繁なコミュニケーションを期待されることがあるかもしれません。

そのような場面が、自分の性格や症状を考えると「しんどい」と感じることもあるでしょう。

お互いの家庭の文化を聞くことで、事前に避けたほうがよさそうな場面があれば、それを伝えておくこともできます

例えば、「自分は大人数が集まる場所でのお話はすごく疲れてしまって、次の日具合が悪くなってしまうため、遠慮したい」などと伝えることができるでしょう。

具体的な困りごとに即して説明・相談をすれば、病気について直接開示せずに済むかもしれません。

以上のように、事前にパートナーと2人で話し合いをし、どんなことを両親に話し、どんなことを話さないかを考えておくことで、質問への返答や開示の方法などを、ある程度想定・準備しておくことができます。

結婚を反対されそう、という不安がある方は、ぜひご参考にしてください。

次章からは、「実際にうつ病であることを話して反対された」という人、「うつ病であることを両親に話そうと思っている」人を主な対象とした内容となります。

自分の状況と照らし合わせてご覧ください。

3. うつ病の人との結婚を親が反対する理由を知り、対策を立てましょう

なぜ両親がうつ病の人との結婚に反対しているのかを知ることで、結婚に対して理解を得る方法を考えやすくなります。

例えば、「そんな病気を持っている人が家族になるのは嫌だ」と両親に言われたとして、両親がそもそもうつ病のことをよく知らないまま、なんとなくのイメージから反対しているという可能性も考えられます。

「もっと良い人がいるから別の人にしなさい」と言われた場合、うつ病の人は他の人より劣っているという偏見があるのかもしれません。

そのほかにも適切な治療や支援を受けることで、重症化予防や症状のコントロールができることを知らない、環境の調整と本人の努力で社会で活躍している人はたくさんいることを知らないなど、うつ病に対する知識の不足や偏見から結婚の反対につながっていることがあります

うつ病について理解してもらうために伝えるとよいこと

ここからは、うつ病に対する理解を後押しする伝え方について紹介します。

①うつ病でも、適切な治療や支援を受けながら生活を安定させていくことができる

年齢が高い人や、精神疾患の人との交流が今までなかった人は、うつ病=入院、うつ病=症状の回復がない、悪化を続ける一方という認識を持っていることがあります。

ですが、実際に通院している人なら分かるように、うつ病で入院にならないケースもたくさんありますし、薬をしっかり飲むことによって症状を落ち着かせることができます。

カウンセリングを併用することで、症状の悪化を防いでいる方もいます。

うつ病に対して偏見がある人はこういった情報を知らない人が多いので、両親の理解を得たいときは、自分ができていることも含めて伝えてみるといいでしょう。

②「うつ病を持っていたら働けない」は間違い。働いている人も多くいることを知ってもらう

ご両親によっては、「うつ病であまり働けない相手に自分の子供を預けられない」と考えていることがあります。

この考えは全くの誤解であることを先にお伝えします。

社会人になってからうつ病になった人でも、休職を経て同じ会社に戻る人も少なくありません。

病気があって、働くことに困難を抱えている人でも、会社で配慮を得ながら働いたり、障害者雇用枠で働いたり、自分のペースでフリーランスとして働いたりと、様々な形で社会で活躍しています。

家族の理解を得るために活用できる相談先

ここからは、家族にうつ病のことを理解してもらいたいと思っている人が家族に勧めることができる2つのコミュニティを紹介します。

①家族向け学習会(心理教育)

家族向け学習会とは、家族に精神疾患当事者のいる家族が、同じく精神疾患当事者のいる家族向けに開催している、相互サポートプログラムです。

病気について、サポート方法についての正しい知識を勉強するほか、お互いが抱えている悩みや感情を吐き出すことでストレスの軽減を図ります。

このような場所にご両親に参加していただければ、徐々に病気への理解が進むこともあるでしょう。

②encourage

こちらはうつ病を持つ人の家族向けコミュニティサイトです。

上で紹介した家族向け学習会とも機能が似ているのですが、こちらはオンライン上で同じ境遇の人に相談や悩みの吐き出しができます。

オンライン登録だけで利用ができるため手軽であること、オンライン上でのやりとりであるため、様々な人の意見を得やすいことがメリットです。

「encourage」サービスページ

4. 交渉や説得は精神負荷が大きいもの。相談先を見つけながら、2人が幸せでいられる道を探していきましょう

両親から結婚への理解がなかなか得られず長期戦になってしまうこともあるかと思います。

うつ病の本人にとってもパートナーにとっても、理解してもらえない相手との対話は大きな苦痛と疲労が伴います。

以下では、両親との話し合いをするうえでの注意点をいくつかお伝えします。

自分の精神的疲労に注意しながら進めましょう

まだ関係性も深くない、相手方の両親との話し合いによって、自分が思っている以上に気を遣ってしまい、心身ともに疲れがたまっている可能性があります。

自分がどれくらい疲れているかを時々振り返りながら、「ちょっと今週は疲れていて、話を進めたり先のこと考えたりするの、しんどいな」というときは、あまり2人でその話題に触れないようにするなどの対策を取るといいでしょう。

相談できる友人や同僚を持ちましょう

親しい関係であるはずの親から結婚を反対されたという状況は、2人で抱えすぎるにはとても負担の大きい出来事です。

パートナーとの話し合いももちろん大切ですが、友人と話すことでリフレッシュができたり新しい視点がもらえたりすることもあります。

自分のことを病気とは関係なしに受け入れてくれている友達が周りにいませんか。

そのような友人はきっと、あなたの話を親身になって聞いてくれるでしょう。

もし、うつ病のことを友達に話すのが苦手という方がいらっしゃったら、カウンセリングなどで信頼して病気のことも含めて話せる専門職を見つけるというのも一つの選択肢としてあるかもしれません。

5. 結婚に反対する両親との話し合いは焦らずじっくり、2人が伝えたい方法で

親しい間柄である両親からの結婚の反対は、大きなストレスとなり、不安や戸惑いを感じている方も多いでしょう。

うつ病に対する偏見を持っている人は、長い時間をかけて偏見を持つようになっていることが多いですから、説得には時間がかかるかもしれません。

ですが、時間をかけて話し合いをすれば分かってもらえることもありますし、伝え方によって反対を最小限にすることもできます。

話し合いをしたその時に理解をしてもらえなかったとしても、2人と年単位の時間をかけて関わることで、徐々に理解して関わりが深まっていったという例もあります。

そういった意味では、たとえ「両親に理解をしてもらったうえで結婚したい」と思っていたとしても、結婚の段階で100%の理解を期待しすぎず、長いスパンで考える視点を持っているのも一つの選択肢です

2人が自分たちの気持ちを大切にしながら、話し合いを進めていただけたら幸いです。

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