うつ病の特徴を知って早めの受診をー原因と症状、セルフチェックリスト、治療法まとめ

日本人の10〜15人に1人がかかると言われる「うつ病」。

いまや誰もがその名前を知るほどになりましたが、実際にどのような病気かご存じでしょうか?

この記事では、以下の内容をご紹介します。

ご自身のため、周りにいる大切な人のためにも、「うつ病」に詳しくなる足掛かりとしてチェックして頂ければ幸いです。

1. はじめに

うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスを原因とし、感情や気分に関わる脳の機能に障害が生じる状態です。

日本人の10〜15人に1人が、一生のうちに一度はかかる病気と言われています(注1)。

けっして珍しい病気ではなく、誰でもかかる可能性のある病気です。

症状は人それぞれですが、気分の落ち込みや憂鬱になることのほか、不眠や倦怠感、イライラ、食欲不振(または過食)、集中力の欠如、希死念慮などが生じることがあります。

以下、そんなうつ病について、詳しい特徴や治療法などを学んでいきましょう。

2. うつ病の原因

うつ病は、脳内の神経伝達物質の働きが低下することによって引き起こされるとされています。

うつ病の原因をハッキリと特定することは難しいですが、その主な要因として、

①環境の要因
②身体的な要因
③性格的な傾向
④遺伝的要素

などが挙げられており、これらが様々に重なって発症すると言われています。

なかでも最も影響が大きいのは①環境要因、つまり「環境からのストレス」です。

幼少期の厳しい体験、大切な人との死別、離婚、仕事の喪失、貧困、事故、人間関係のトラブル、家庭内不和などが環境からのストレス例として挙げられます。

さらには、結婚や妊娠、就職など、一般的には喜ばしいとされる出来事も、大きなストレス要因の一つとなることにも注意が必要です。

身体的な要因としては、慢性的な疲れ、からだの病気、女性ホルモンの変化など、身体にかかるストレスが挙げられます。

性格的傾向は「几帳面」「生真面目」「完璧主義」「責任感が強い」「物事を柔軟的に考えることが苦手」などが挙げられます。

これらの性格傾向がある人は、同じ出来事であっても他の人よりストレスを感じやすかったり、ストレスを溜め込んだりしやすく、結果としてうつ病になりやすいと言われています。

遺伝的要素に関して、うつ病そのものが遺伝するという研究結果はありません。

しかし複数の遺伝子要素によって、うつ病へのかかりやすさ(ストレスに対する脆弱性)が遺伝することがあると考えられています。

上記のように、うつ病はたくさんの要素が合わさって起こるといえます。

しかし同時に、うつ病は多くの病気と同じように、何らかの外部要因によって引き起こされる病であることがわかります。

決してうつ病の方自身に原因や責任があるのではありません。

3. うつ病の症状

① 精神的な症状

1. 気分が落ち込む

「抑うつ」と表現されることがあります。気持ちが落ち込こんだり、憂うつになり、何もやる気が出ない状態です。

長期間続く場合もあれば、突如として強い感情が襲ってくる場合もあります。

2. 不安・焦り・イライラ感

常に何かに駆り立てられていたり、不安でソワソワしたりします。

時には落ち着いていられずに、何かしら同じ行動を繰り返したり、意識を強制的にそらすような行動(飲酒・過食・ギャンブルなど)を取るようになります。

また、ネガティブな感情に左右されてすぐに怒ったり、時には暴力的になったりすることもあります。

3. 意欲がなくなる・無気力感・無関心

何をするにも関心が持てず、おっくうに感じるようになります。

日常生活の家事や仕事などへの意欲低下のみならず、家族、友人や同僚と会話することすら面倒になります。

また、今まで楽しめていた趣味や娯楽などもしんどく感じてしまいます。

4. 頭が働かない・集中できない・文字が読みづらい

これまで考えられていたことが難しくなったり、考えがまとまらず混乱したりすることがあります。

また他者との会話の理解が困難になり、決断力や判断力が低下する傾向があります。

仕事では、注意散漫になり集中力が低下したり、文字を読むのが困難になり単純なケアレスミスが増えたりすることがあります。

日常生活では今まで出来ていた家事が全くはかどらなくなったり、手際よくできなくなったりすることがあります。

5. 自分を責めてしまう

ささいなミスでも「もう終わりだ」「取り返しのつかない失敗をしてしまった」などと、必要以上に自分を責めてしまいやすくなります。

またそうした失敗を起こす自分自身について、「生きる価値がない」「まわりに迷惑ばかりかけている」などと思い込んでしまうことがあります。

6. 悲観的になる

対象や理由ははっきりしないものの、漠然とした悲しさやさびしさに襲われるようになります。

また自身の現状や将来に対して、孤独感や無力感・絶望感を強く抱くようになります。

7. 死にたい・消えてしまいたいと思う

「生きるのがつらい」「死んだほうがマシだ」「消えてしまいたい」などの思いが湧くことがあります。

②:身体的な症状

1. 全身倦怠感・疲れやすい・だるい

「身体がだるい」「疲れやすくなった」などの身体のしんどさや重さを感じるようになります。

2. 睡眠障害(不眠・過眠)

うつ病になった方のほとんどが経験すると言っていいほどよくみられる症状です。

「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目覚めてしまい、そのあと二度寝できない」「十分睡眠を取ったはずなのに寝た気がしない」「朝起きれない」「過度に寝てしまう」などの症状があります。

3. 生理・月経不順

ストレスによって月経不順や生理が止まる、生理痛が重くなるなどの症状が生じます。

ここではうつ病の症状のひとつとして挙げていますが、それ以外の原因である場合も考えられるので、早めの婦人科受診をお勧めいたします。

4. 食欲不振・過食

食欲が低下、あるいは過度に食べすぎてしまうことがあります。

また食べても美味しいと感じなかったり、味が分からなくなったりといった味覚障害の症状が出ることもあります。

5. 性欲減退・性機能の不全

うつ病になると意欲減退や思考力低下などと共に、興奮や刺激に対しても脳が十分に反応しなくなります。

男性のEDなどは器質性・心因性ともに、うつ病と有意な関連があるとされています。

6. その他の症状

頭痛・動悸、耳鳴り・めまい、からだの痛み(肩こり・腰痛)、便秘・下痢など、様々な形でからだの症状が現れることもあります。

うつ病の軽症時は、こころの症状よりもからだの症状が先に出現する場合も多いです。

③:うつ病傾向・リスクチェックポイントーつらいときは早めの受診を

・毎日の生活に充実感がない
・これまで楽しんでやれていたことが、楽しめなくなった
・以前は楽にできていたことが、今ではおっくうに感じられる
・自分が役に立つ人間だと思えない
・わけもなく疲れたような感じがする

上記のうち、ご自分に当てはまるものが2つ以上あり、それが2週間以上ほとんど毎日続いていて、かつ、そのためにつらい気持ちになったり、毎日の生活に支障が出ているような場合には、うつ病の可能性が十分にあります。

そのような場合は、早めの医療機関受診を推奨します。お住まいの近くの病院やクリニックの精神科・心療内科などを予約して、ご自身の症状やお悩みを相談してみてください。

(厚生労働省 「うつ対策推進方策マニュアル」より)

4. うつ病の治療

①:十分な休養

うつ病の治療でもっとも重要なのが「休養」です。

うつ病になった方の中には、責任感が強く、「自分が休んだら周りに迷惑をかける」と考えたり「休むことに罪悪感を感じ」たりする方も少なくありません。

しかし、まずはゆっくりと、十分すぎるほど、「心と身体を休ませてあげる」ことが必要です。

仕事量を減らしたり、家事代行サービスを利用するなど、可能な範囲でストレス要因となるものをとり除いていきましょう。時には、外出や旅行なども行い、リフレッシュすることも良いでしょう。

どうしても休養が取りづらい場合は、病院で診断書を出してもらい、休学や休職をしてから休息環境を整えることも大切な選択肢のひとつです。

②:薬物療法

うつ病は、脳ではたらく神経伝達物質の機能不調が関係しています。

薬物療法は、そうした機能不調を改善することにより、苦痛や不快な症状を軽減させ、うつの回復を目指すものです。

また、薬物療法によってうつ病の症状が緩和することで、エネルギーの余計な消耗を抑えることができるようになり、結果として、心と身体を休ませるための「休養」の時間をより効果的に、効率よく過ごせるようになることも期待できます。

うつ病には「抗うつ薬」と呼ばれる種類の薬に効果があるとされ、医師の判断のもと処方されます。

抗うつ薬の類は、効果が完全に現れるまでには3〜4週間かかるといわれており、一定期間は治療を続けることが重要となります。

最近では、副作用が少ない薬の開発も進んでいますが、人によっては眠気や胃の不快感などの副作用が生じることもあります。

医師と相談しながら内服していきましょう。

③:精神療法・カウンセリング・相談

うつ病になる経緯やストレス要因は人によってさまざまです。

そのため、十分な休養と薬物療法による治療に加えて、「精神療法」や「カウンセリング・相談」による治療を継続的に行っていくことが有用とされています。

ストレスを受けた時の対処方法や、自分自身の性格的特性などに詳しくなり、ストレスそのものへの捉え方を見直していくことで、うつ病からの回復や再発予防に繋がります。

最近では「認知行動療法」「森田療法」「内観療法」など、さまざまな治療法が存在しています。

これらの治療法は、医療機関で医師や看護師によって行われるほか、臨床心理士・公認心理師等が運営するカウンセリングルームなどでも受けることができます。

④:自宅で受けられるメンタルケア:「コモレビ」の精神科訪問看護

うつ病になった方の中には、家族や友人、職場の同僚といった周りの人になかなか頼れず、一人でつらい気持ちを抱えこんでしまったり、外に出ることすらしんどいと感じたりしている方もおられると思います。

コモレビでは、精神科専門の看護師がご自宅にうかがい、対話の中で悩みや不安に寄り添い、うつ病の回復や再発予防に向けた各種のメンタルケアを行っています。

精神療法やカウンセリングなど、どれが自分に合うか分からずお悩みの方、ご自宅で落ち着いて話を聞いてほしい方、病院やクリニックの診察時間では話し足りないと感じている方などは、こちらからぜひご連絡ください(相談無料。ただし現在は東京都在住の方のみ対象です。)。

病院やその他サービスに関する相談もお受けしております。

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ライター:小原あゆみ
看護師/精神保健福祉士
4年間内科病院に勤めたあと、精神保健を学ぶため、精神保健福祉士の道へ
現在、コモレビナーシングステーションに所属。メンタルヘルスに関する情報を発信しています。 

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メンタルケアサービス
「コモレビ」とは

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コモレビ自宅訪問型のメンタルケアサービスです。現在、都内かつ新宿駅から片道30分圏内にお住まいの方を対象としております。

メンタルヘルスを専門とするスタッフが、ご利用者様の自宅に直接うかがい、お話をさせていただきます。心身の調子が悪く外出がむずかしい場合でも安心してご利用いただけます。

1回約40分。精神科経験のある看護師や、精神保健福祉士などの国家資格を持つスタッフとの対話・相談を通して、日々のさまざまな悩みや不安に向き合い、解決を目指すことができます。

サービスのご利用にあたって、まずは無料の利用面談を承っております。利用面談では、お悩みやお困りごとなどをお聞かせ頂く中で、どのような形でコモレビがお力になれるか一緒に考えていきます。

また料金体系、利用可能な地域、医療保険や各種制度の適用、その他サービスに関するご不明点や気になることがあれば、以下よりお気軽にお問い合わせください。

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