家族がうつ病になったら、どう接するべき?

ご家族がうつ病になった時、周囲はどのように接したらよいのでしょうか。

普段通り接していいのか、それとも、気をつけなければいけないポイントがあるのか迷われる方も多いでしょう。

今回は、ご家族がうつ病になった時の接し方についてご紹介します。

1. うつ病とは

うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスによって、感情や気分に関わる脳機能のバランスが崩れる病気です。

気分の落ち込みや憂うつ・イライラが生じ、不眠や倦怠感、食欲不振(または過食)、希死念慮など、こころとからだの両方に症状が現れます。

一番身近でご本人と接していたご家族は、ご本人が急に落ち込んで動けなくなってしまったり、落ち込んでいると思えば突然怒り始めたりするなど、ご本人の変わりように驚かれる方もいるかもしれません。

これらは病気の症状によるものです。

適切な治療を行えば、症状は徐々に改善していきます。

うつ病の治療で最も大切なことは「休養」です。

うつ症状に悩んでいる方の多くは、思うように動けない自分を「甘えだ」「こんな自分はダメだ」と責めたり、「このまま良くならないのではないか」と焦りや不安を抱えていたりします。

そのために、仕事や学校を休んで十分休める時間があったとしても、上手に「休養」することが難しいのです。

周囲で支えるご家族は、ご本人が安心して「休養」を取ることができるように接していくことがポイントです。

2. うつ病の方への接し方

①なるべく普段通り接する

ご家族がうつ病になると、過剰に気を遣ってしまったり、よかれと思って、なんでも先回りして助けたほうが良いと考えることがあるでしょう。

しかし、それらはうつ病のご本人にとって、かえってストレスになります。

そばで支えるご家族は、なるべく普段通りに接しましょう。

通院や仕事等の手続き関係は、ご本人にとって負担になることもありますので、ご本人が望んだ場合は一緒に通院したり、付き添ったりすると良いでしょう。

他にも、日々の生活の中でご本人から希望や要望があれば、ご家族それぞれができる範囲でよいので、実現するためのサポートをしてみてください。

②本人が答えやすい声かけをする

うつ病になると、脳のエネルギーが枯渇し、思考力や認知力が低下します。

そのため、「ご飯どうするの?なに食べたい?」などの開かれた質問は、答えにくいと感じることがあります。

よって、「今日のご飯は、カレーだよ。おかずは、◯◯だよ」といった具体的な声かけにしたり、「○○と△△だったらどっちが食べたい?」などと選択肢を絞って聞いてみたりすることで、「今日はカレー食べたくない」「××がほしい」などの返事がしやすくなります。

また、うつ病は食欲低下や倦怠感などの症状があり、「食べたい」と言っても、実際に食べられず廃棄することになってしまうこともあります。

これらも病気の症状による影響が大きいため、「無理に食べなくてもいいよ」「残しても大丈夫だよ」と、思ったように行動できなくても大丈夫だと、ご本人が安心できる声かけをしましょう。

③うつ病になったご本人の、今の状態をそのままに認める

突然、ご家族がうつ病になると、今までとは違うご本人の状態に戸惑われる方もいるでしょう。

この先どうなってしまうのかなどの不安もあると思います。

しかし、一番戸惑い、うつ状態の自分を受け入れられず辛いと感じているのは、ご本人なのです。

病気は、適切な治療を受けることで必ず改善します。

ご家族は、うつ状態のご本人を認め、うつ病への理解を深めてご本人が安心して治療に取り組めるようにサポートしていきましょう。

以下は、身近な人がうつ病になった際の接し方について、さらに詳しく紹介している記事です。

こちらもあわせてご参照ください。

3. かけてはいけない言葉やNGワード

①はげましや叱咤激励

うつ病は脳機能のバランスが崩れ、エネルギーが枯渇し、がんばりたくてもがんばれない状態です。

そして、ご本人はそんな自分を責め続けていることが多いです。

そのような状態のご本人に対し、「がんばれ」「気の持ちようだよ」「やればできる」「みんながんばっているんだ」「甘えだ!」などの励ましや説教は、ご本人を追い詰めてしまい、病状の悪化につながることがあります。

うつ病は、しっかりと「休養」することが重要ですので、ご本人のつらさに寄り添って、安心してご本人が休むことができるような言葉かけをしましょう。

②「気分転換しよう!」と無理に誘い出す

周囲は、うつ症状で苦しんでいる様子を見ると、つい元気づけたくなり、気晴らしに誘いたくなることもあります。

しかし、「気分転換しよう」「家にいるのは良くないよ。外に出よう」など気晴らしに無理に連れ出すことは、ご本人にとってプレッシャーになったり、強いストレスを与え、逆効果になることがあります。

周囲は、ご本人がゆっくり休養ができるように、あたたかく見守りましょう。

③「周りだってつらい」「私だってがんばっている」

家族という身近な存在であればあるほど「早く良くなってほしい」と思うことは当然の気持ちです。

しかし、うつ症状が良くならないことに一番焦りや不安を抱えているのはご本人なのです。

そのため、周りと比較する言葉や、治療の回復を焦らせるような言葉は、「がんばれない自分は甘えなのではないか」「周りに迷惑をかけている自分はだめだ」とご本人を追い詰めてしまいます。

ですので、このような言葉をかけることは控えましょう。

4. 支えることが「しんどい」と感じたら

うつ病の治療は、時間をかけてゆっくり進んでいきます。

さらに、症状の改善は一進一退を繰り返しますので、なかなか症状が良くならないご本人に対して苛立ちを感じたり、将来への不安を感じ、しんどいと感じることもあるでしょう。

それは自然な感情です。

支える側のご家族が一番気をつけなければいけないことは「共倒れ」になることです。

支えることが「しんどい」と感じたときには、ご家族だけで抱え込まずに周囲の友人や知人、病院や専門機関に頼りましょう。

同じような思いを抱えている家族とつながることも、心の安定やうつ病の理解につながります。

ご家族が共倒れしないようにするポイントや、ご家族が相談できる場所、家族会について以下の記事で紹介していますので、ご参照ください。

5. 近くにいる家族だからこそ、あせらずゆっくりと見守って

今回は、ご家族がうつ病になった時の対応や声かけについてご紹介しました。

周囲が一番大切にするべきことは、ご本人がゆっくりと安心して治療に専念できるように、環境を整え、あせらずゆっくりと回復を見守ることです。

しかし、関係性が近いからこそ、ご本人のつらそうな様子に焦ってしまったり、将来への不安が強くなったりして、ゆっくり回復を待つことが難しくなる場合もあります。

そんなときは、一人で抱え込まずに、医師をはじめとする第三者のサポートを受けながら、無理せずゆっくりとご本人の回復を応援していただければ幸いです。

この記事を制作しているコモレビでは、​​「精神科訪問看護」という制度を用いて、ご自宅に伺っての生活の支援やメンタルのケア/サポートを行っています。(現在、東京都在住の方のみを対象としています)

どんなことでも気軽に相談できる第三の「支え手」として、どうぞお気軽にご相談・お問い合わせいただければ幸いです。

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ライター:小原あゆみ
看護師/精神保健福祉士
4年間内科病院に勤めたあと、精神保健を学ぶため、精神保健福祉士の道へ
現在、コモレビナーシングステーションに所属。メンタルヘルスに関する情報を発信しています。 

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